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河村一級建築士のすまい考

  • 住宅の不思議【第7回】

    「中間領域」

    かつての日本家屋の最大の特徴は中間領域にありました。

    中間領域とはどのようなところかというと軒下、縁側、土間など

    内と外の空間が入り混じり、内とも外とも呼べるような曖昧な部分です。

    四季の変化に富み雨の多い気候のもと、暑さ寒さともなんとか折り合いを付け

    うまく自然と共生してきた先人の知恵がかたちになったのでしょう。

    軒下では雨の日でも外遊びができたり、保存用の玉ねぎが吊るされていたり

    縁側では日向ぼっこをしたり、スイカを食べたり

    土間では土足のまま煮焚きをしたり、餅つきをしたりしていてました。

    中間領域が豊かな生活のシーンを支えてきていましたが

    残念なことに最近のハウスメーカーやマンションのプランにはこのような

    曖昧で名称が無く部屋数にカウントされない部分は存在しません。

    軒下は屋根の付いた外と考えれば、ビルトインガレージのようだし

    縁側は陽だまりの快適さを考えれば、ロコハウスのオープンデッキのようだし

    土間は雨の日でもバーベキューのできることを考えるとロコハウスのダイニングバルコニーのようです。

    豊かな生活シーンを実現するため、現代版中間領域をもう一度考えてみませんか。